警察官に支払われる「賞じゅつ金」の金額

警察官には、公務で多大な功績を残し、そのために殉職 又は体に障害が残った場合に、遺族や本人に対して支払われる賞じゅつ金(賞恤金)制度があり、法律上では警察表彰規則に定められています。

警察官に支払われる賞じゅつ金の金額について

賞じゅつ金とは

賞じゅつ金とは、警察官が公務中に、自身の生命に危害を被ることをわかった上で職務を遂行し、その結果「障害」又は「死亡」し、その功労が認めれた時に付与される金銭のことをいいます。

また、賞じゅつ金には 死亡した時に遺族などの関係者に支払われる「殉職者賞じゅつ金」「殉職者特別賞じゅつ金」。体に障害が残った時に支払われる「障害者賞じゅつ金」の3種類があります。

警察表彰規則 - 第4条

殉職者賞じゅつ金

殉職者賞じゅつ金は警察職員が死亡した公務の事案に功労がある場合に付与される金銭です。 下記の表に定められている種類の金額に応じて、その職員の遺族等に対して支払われます。

賞じゅつ金の種類金額
特に抜群の功労があり、一般の模範となると認められる者に係るもの2520万円
抜群の功労があり、一般の模範となると認められる者に係るもの1870万円
特に顕著な功労があると認められる者に係るもの900万円以上 1360万円以下
多大の功労があると認められる者に係るもの490万円

また、公務で死亡した警察官が「警察勲功章」を授与した場合には、殉職者特別賞じゅつ金があり、3000万円以下が、その警察職員が警視正以上、又は警察庁の職員の場合は6000万円以下の金銭が授与されます。

殉職者賞じゅつ金の受け取り順位

  • 1)--- 配偶者
  • 2)--- 職員によって生計を維持していた「子供」「両親」「孫」「祖父母」「兄弟姉妹」
  • 3)--- 2以外の者で、職員の収入で生計を維持していた者
  • 4)--- 2に該当しない「子供」「両親」「孫」「祖父母」「兄弟姉妹」

警察表彰規則 - 第5条, 警察表彰規則 - 第5条の2, 警察表彰規則 - 第8条 , 警察表彰規則 - 別表第1, 国家公務員災害補償法 - 第17条の5

障害者賞じゅつ金

障害者賞じゅつ金は警察職員の体に障害が残る事案になった公務に功労がある場合に、その職員に付与される金銭です。 功労の種類、障害の級に応じて金銭が授与されます。

障害の等級 : 人事院規則一六―〇(職員の災害補償) - 別表第5, 警察表彰規則 - 別表第1


障害に係る事案について抜群の功労があり、一般の模範となると認められる者に係るもの

障害の級金額
第1級1870万円
第2級1550万円
第3級1360万円
第4級1210万円
第5級1003万円
第6級900万円
第7級670万円
第8級640万円

障害に係る事案について特に顕著な功労があると認められる者に係るもの

障害の級金額
第1級900万円以上 1360万円以下
第2級790万円以上 1210万円以下
第3級710万円以上 1007万円以下
第4級640万円以上 950万円以下
第5級550万円以上 820万円以下
第6級470万円以上 700万円以下
第7級410万円以上 590万円以下
第8級340万円以上 490万円以下

障害に係る事案について多大の功労があると認められる者に係るもの

障害の級金額
第1級490万円
第2級460万円
第3級410万円
第4級360万円
第5級310万円
第6級280万円
第7級230万円
第8級190万円

備考

このページの情報は警察表彰規則2021年 5月1日施行の人事院規則一六―〇(職員の災害補償)を元に作成しています。

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